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可愛い猫たちにほっこり。岩合光昭写真展「ねこづくし」ミュゼふくおかカメラ館にて開催中!(~10/17)

2021.09.17 UP

きょとんとした表情の猫、のんびりひなたぼっこしている猫・・・

そんな猫たちの日常をテーマにした写真展が、10月17日まで、ミュゼふくおかカメラ館で開催されています。

岩合光昭写真展「ねこづくし」は、動物写真家の岩合光昭氏が、日本各地で出会った個性豊かな猫たちの愛らしい姿をとらえた写真展。

人々と共に生きる猫の写真を100点以上集めた、まさに「ねこづくし」の展覧会です。

 

岩合光昭さんは、1950年(昭和25年)東京生まれの動物写真家。

世界各地を巡り、大自然を生き抜く動物たちの美しくも精悍(せいかん)な姿を表現した作品は、国内外で高い評価を得ています。

 

岩合さんは、長年ライフワークとして身近な猫を撮り続け、2012年には、NHK BSプレミアムにて「岩合光昭の世界ネコ歩き」を放送開始。「日本のねこみち」や「岩合光昭写真集猫にまた旅」など、猫に関する著書も多数出版されています。

 

ミュゼふくおかカメラ館では、7月17日(土)より、同展を開催。会期は、当初9月12日(日)まででしたが、新型コロナウイルス感染症拡大による臨時休館期間を考慮し、10月17日(日)まで延長となりました。

(※前売券・招待券をお持ちの方は、そのままご利用いただけます。)

 

猫好きや動物ファンのみならず、観る人の心をほっこりと和ませてくれる写真の数々。

「ねこづくし」の癒しの空間へ、ぜひお越しください!

 

●岩合光昭写真展「ねこづくし」

【会期】令和3年7月12日(土)~10月17日(日)※会期延長

【場所】ミュゼふくおかカメラ館(高岡市福岡町福岡新559番地)

【休館日】月曜日

【入館料】一般800円、高校・大学生400円、中学生以下無料

【HP】https://www.camerakan.com/

【お問合せ】0766-64-0550

※最新の開館状況をホームページ等でご確認のうえ、お出かけください。

「北陸工芸の祭典 GO FOR KOGEI 2021 」開催決定。高岡市の重要文化財・勝興寺も展示の舞台に。

2021.09.03 UP

富山、石川、福井の北陸3県を舞台にした工芸の祭典「北陸工芸の祭典 GO FOR KOGEI 2021」が、2021年9月10日(金)~10月24日(日)に行われます。

23品目の国指定の伝統的工芸品(2021年1月15日時点)を有する富山、石川、福井の北陸三県で、その魅力を国内外により広く伝えるため2020年から始まったのが、北陸工芸の祭典「GO FOR KOGEI」です。

「GO FOR KOGEI 2021」では、秋元雄史氏(東京藝術大学名誉教授、練馬区立美術館館長)の総合監修のもと、「工芸の時代、新たな日常」をテーマに、46組の作家・ディレクター・職人によるさまざまなプログラムが展開されます。

 

◆勝興寺が展示会場に。特別展I「工芸的な美しさの行方 工芸、現代アート、アール・ブリュット」

「GO FOR KOGEI2021」では、2つの大型特別展を5会場で同時開催。

特別展I「工芸的な美しさの行方 工芸、現代アート、アール・ブリュット」は、高岡市の重要文化財・勝興寺が展示会場のひとつとなります。

本特別展は、⼯芸を中心に、現代アート、アールブリュットの世界で活躍する若⼿から実⼒派まで総勢20名のアーティストが参加。より広域化・多様化した、今日のアートとして紹介されます。

 

特別展I「工芸定期な美しさの行方 工芸、現代アート、アール・ブリュット」の舞台となる勝興寺

 

この展示の見所のひとつは、技術力だけにとらわれない、工芸の新たな価値評価の提示です。通常、⼯芸においては、「職人の技術力」が価値の高さと考えられていますが、それに対立するような「反技術」や子どもの遊びのような「⾮技術」といった対照的な作品を同時に展示することで、手法の広がりと可能性を感じていただけます。鑑賞者にとっては、 “上手い・下手”といった従来の価値観を超え、いきいきとした表現の作品に出会う機会となりそうです。

また、高岡市にある重要文化財・勝興寺をはじめ、那⾕寺(石川県小松市)、⼤瀧神社・岡太神社(福井県越前市)といった歴史的建造物が舞台となるのもこの展示の魅力。文化財の空間に呼応した、⼯芸の概念を超えるスケールの⼤きな展⽰作品に注目です。

特に、勝興寺は、2021年春に23年間にわたる大修理を終えたばかり。

竣工後初めての大型展覧会となる今回は、大広間、式台、台所などの重要文化財内部や、本堂をつなぐ渡り廊下および境内といった広大なエリアで、11名の多彩なアーティストの作品が展示されます。

 

四代 田辺 竹雲斎《CONNECTION -GODAI-》2019 Photo MINAMOTO Tadayuki

 

左)展示風景「須藤玲子の仕事-NUNOのテキスタイルができるまで」(2020) Centre for Heritage, Arts and Textile(香港) Courtesy of CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)

右)《正己地蔵》1992- 展示風景「あるがままのアート -人知れず表現し続ける者たち」(2020) 東京芸術大学大学美術館 Photo : WATANABE Osamu

 

勝興寺の荘厳な空間に、どのような作品が展示され、どのような表情を見せてくれるのでしょうか。

これまで勝興寺を訪れたことがある人もない人も、ぜひこの機会に足を運んでみてください。

 

勝興寺 出展作家一覧・詳細はこちら

 

GO FOR KOGEI では、その他にも、”デザイン化する工芸”を切り口に、各界のエキスパートと北陸の工芸作家や職人がコラボレーションするプロジェクト型の特別展II「工芸×Design 13人のディレクターが描く工芸のある暮らしの姿」や、北陸の工房をオンラインで訪問する「ホクリク・スタジオ」、地域発の7つの“工芸祭”をつなぐスタンプラリー「トヤ・エチ・ラリー」などの様々なプログラムが行われます。

「トヤ・エチ・ラリー」では、東は富山市(トヤ)から西は越前市(エチ)まで、北陸で行われる工芸祭をめぐり、3つのスタンプを集めると、抽選でGO FOR KOGEI 特製サコッシュ(かばん)をプレゼント。

高岡クラフト市場街も連携しており、「工芸都市高岡クラフト展」の会場(10月22日〜24日 富山県高岡市御旅屋町101番地 御旅屋セリオ)に、スタンプブースが設置される予定です。

 

高岡クラフト市場街で「トヤ・エチ・ラリー」のスタンプブースが設置されます(写真は2019年の市場街)

 

特別展5会場に入場でき、「トヤ・エチ・ラリー」参加券をはじめ様々な特典がついたお得な共通パスポートも販売予定。北陸の工芸をめぐってみてはいかがでしょうか。

 

共通パスポート

 

詳細はGO FOR KOGEI 公式ウェブサイト(https://goforkogei.com/をご覧ください。

 


 

【GO FOR KOGEI 2021 開催概要】

北陸工芸の祭典「GO FOR KOGEI 2021」

テーマ:工芸の時代、新しい日常

コア会期:2021年9月10日(金)~10月24日(日)※「トヤ・エチ・ラリー」「ホクリク・スタジオ」は8月28日-11月28日に開催

主催:北陸工芸プラットフォーム実行委員会、文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会

主管:認定NPO法人趣都金澤

共催:金沢21世紀工芸祭実行委員会、クタニズム実行委員会、ガラスフェスタ(富山ガラス工房)、高岡クラフト市場街実行委員会、RENEW実行委員会、クラフトフェス実行委員会

後援:富山県、石川県、福井県、富山経済同友会、金沢経済同友会、福井経済同友会、金沢市、金沢青年会議所、JR西日本、北日本新聞社、福井新聞社

特別協賛:ビーインググループ、マツモトインベストメント株式会社、三谷産業株式会社、樂翠亭美術館、リバーリトリート雅樂倶

特別協力:富山市、高岡市、能美市、小松市、越前市、北國新聞社

協力:勝興寺、那谷寺、大瀧神社・岡太神社

※北陸工芸の祭典「GO FOR KOGEI 2021」は、令和3年度日本博主催型・共催型プロジェクトです。

 

全国の高校生が熱い思いを短歌に乗せて競い合う!「高校生万葉短歌バトルin高岡」Youtubeで配信中!

2021.08.30 UP

日本最古の歌集である「万葉集」。その代表的な歌人大伴家持が国守として赴任し、多くの歌を詠んだことから、高岡は「万葉のふるさと」として親しまれています。

これにちなみ、高岡市では毎年夏に全国の高校生が短歌の技術を競い合う「高校生万葉短歌バトルin高岡」を開催しています。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、昨年に引き続き、オンラインでの開催となりました。

試合は古式ゆかしい「歌合(うたあわせ)」の方式に倣ったトーナメント戦で行いました。応募のあった全国30校68チームの中から、予選を勝ち抜いた8校8チームが出場し、熱いバトルが繰り広げられました。大会の模様はYouTubeの万葉短歌バトルチャンネルでご覧いただけます。

 

【本戦出場チーム】

〇あづさゆみ (富山中部高校:富山県)

〇桔梗 (星野高校:埼玉県)

〇Compose (光陵高校:神奈川県)

〇坂戸ろう (坂戸ろう学園:埼玉県)

〇ちきり (豊橋西高校:愛知県)

〇ちーむあかま (宮城第一高校:宮城県)

〇チームおおとり(盛岡第三高校:岩手県)

〇宮崎商業高校もくようび(宮崎商業高校:宮崎県)

 

チームは先鋒、中堅、大将の3人1組で、それぞれ1対1で対戦します。与えられた題で歌を

詠み、チームメイトが歌の特徴を説明したのち、相手の歌を批評、さらに相手チームが反論するという流れで行います。お互い一歩も譲ることのない熱い舌戦は見どころです。

恋、友達、家族、将来のこと・・・。若さ溢れるみずみずしい感性を生かして作られた歌はどれも素晴らしいものばかり。

そんな高校生たちの歌を聞いていると、何気ない日常が感動に溢れていることに気が付きます。その一瞬の気持ちや風景を写真のように切り取って伝えたい。その思いはきっと、万葉の時代に生きた人々と同じ気持ちで繋がっているはずです。

この動画を見ると、きっとあなたも短歌の世界に魅力を感じるはず。ぜひ、ご覧ください!

 

▼「高校生万葉短歌バトルin高岡」第6回大会の模様はこちら

https://www.youtube.com/channel/UCB62dtdSr_aeQ84nhdlmVDQ(動画投稿サイトYouTube)

▼大伴家持が詠んだ歌など、万葉集についてもっと知りたい方はこちら

https://www.manreki.com/(万葉歴史館公式ホームページ)

▼「高校生万葉短歌バトルin高岡」公式ホームページ

https://www.kouko-tanka.jp/

文化創造都市高岡のロゴマーク・キャラクター等をフリー素材として公開しました!

2021.08.13 UP

 

高岡市では、高岡固有の文化力を活かし、新しい価値や文化、産業を創出し、市民の暮らしの質や豊かさを高めていくことを目指し、「文化創造都市高岡」の実現に向けて取り組んでいます。

この度、本サイトや、「日本遺産のまち高岡」のパンフレット等に使用している「文化創造都市高岡」のロゴマーク・キャラクターを、どなたでもご使用いただけるよう、本サイトにおいてフリー素材として公開しました。

これらのフリー素材は、個人のご使用はもちろん、商用で使用する名刺や商品パッケージへの活用など、様々な用途にご使用いただけます。ぜひご活用ください。

▼ダウンロードページへリンク

https://bunkasouzou-takaoka.jp/download/

※利用規約に基づきご使用ください。イラストを使用する場合は必ずロゴマークとセットでご使用ください。

※商用利用の場合は、事前に申請が必要です。

 


 

これらのキャラクター等を活用したPR事業についてご紹介します。

 

【ARマーカー付き!日本遺産大型タペストリー】 

高岡駅南北自由通路に、「日本遺産のまち高岡」をPRする大型タペストリーを設置しました。こちらのタペストリーはARマーカー付き。スマートフォン等のARアプリ「COCOAR(ココアル)」でタペストリー全体を読み込むと、文化創造都市高岡のPR動画「ライバルはご先祖様」が再生されます。

 

【名刺サイズでかわいい!日本遺産PRカード】

市内の主要文化財や観光案内所などに、日本遺産のストーリーが分かる名刺サイズのPRカードを設置し、配布しています。スマートフォン等でQRコードを読み込むと、日本遺産ストーリーの紹介サイトが表示され、より詳しくストーリーを知ることができます。

色鮮やかなイラストカードは大切な人に渡したり、ご自分のデスクの上などに飾るのも◎。ぜひ、お手に取ってみてください。

〔設置場所〕高岡駅観光案内所、新高岡駅観光交流センター、瑞龍寺、高岡御車山会館、高岡大仏、山町ヴァレー、高岡市立博物館、土蔵造りの町資料館、鋳物資料館、勝興寺、吉久さまのこ屋、北前船資料館、高岡市観光協会(御旅屋セリオ7階)、伏木観光推進センター、高岡市役所1階ロビー

 

市街地で、オンラインで。クラフトを楽しむ高岡の秋の恒例イベント、日程速報!

2021.08.10 UP

 

高岡の中心市街地で行われてきた秋のクラフトイベントが2年ぶりに開催決定!

2021年は、10月22日(金)から10月24日(日)までの3日間。以下の2つのイベントが行われます。

※新型コロナウイルス感染症の状況によっては開催時期や開催内容が変更となる場合があります。最新情報をご確認のうえ、おでかけください。

 


 

◆工芸都市高岡2021クラフト展

全国の優れた作り手の作品を高岡で紹介する総合展示会「工芸都市高岡クラフト展」。

1986年にはじまり、今年で34回目を迎える工芸都市高岡クラフトコンペティションの入賞・入選作品の一部を展示します!

昨年は全国公募を中止した本コンペですが、今年は「手間」をテーマに作品を募集。

コロナ禍で、ものづくりの環境も大きく変化する中、創造性あふれる意欲的な作品が集まる貴重な機会です。

ぜひ会場にてお気に入りの作品を探してみてください。

作品は会場にて購入予約をすることができます!

 

【工芸都市高岡2021クラフト展 開催概要】

期間:2021年10月22日(金)〜10月24日(日)

会場:御旅屋セリオ 正面エレベーター前スペース

URL:ccis-toyama.or.jp/takaoka/craft

Facebook:https://www.facebook.com/takaoka.craft/

問い合せ先:工芸都市高岡クラフトコンペ実行委員会

高岡商工会議所 0766-23-5002

高岡市産業企画課 0766-20-1395

 


 

◆高岡クラフト市場街

「高岡クラフト市場街」は、高岡のものづくりを支える職人や工房が主役となり、クラフトやまちの魅力を発信するイベントです。

10周年の今年は、高岡の伝統産業の魅力を伝えるトークショーや記念番組などをYouTubeでオンライン配信するほか、市内各所でのワークショップや工場・工房見学、クラフトの販売、職人とクリエイターによる作品展示、音楽ライブなどが行われます。

YouTubeチャンネル 市場街TV番組『定点観職』

 

鋳物工場での音楽ライブ(昨年)

 

作家のひきだし展

 

高岡クラフト市場街のプログラム「素のものワークショップ」は、高岡にゆかりのある工芸作家や職人が講師となり、素材の魅力に触れることができる体験教室。

今年は、デザイン・工芸センター工房でのオンサイト会場と、 全国どこからでも参加可能なzoomを利用したオンライン会場、どちらかを選んで申込み可能で、銅のフライパンや漆喰のコースター作りを体験できます。

 

詳細は、8月20日以降に公開されるデザイン・工芸センターホームぺージでの情報をご覧ください。

https://www.suncenter.co.jp/takaoka/

 

また、同時期に勝興寺で開催される「北陸工芸の祭典GO FOR KOGEI」との連携した連携したスタンプラリーなども行います。

詳しくは「北陸工芸の祭典GO FOR KOGEI」公式ホームページをご覧ください。

https://goforkogei.com/

 

【高岡クラフト市場街 開催概要】

期間:2021年10月22日(金)〜10月24日(日)

※2021年10月16日(土)~YouTubeチャンネル「市場街TV」にてオンライン配信、一部イベント開始

会場:山町筋、御旅屋通り、金屋町などの中心市街地一帯ほか

URL:ichibamachi.jp

市場街TVチャンネル:https://tv.ichibamachi.jp/

Facebook:https://www.facebook.com/ichibamachi/

問い合せ先:高岡クラフト市場街実行委員会 ichibamachi@gmail.com

高岡市文化創造課 0766-20-1255

 

【日本遺産】高岡市が「重点支援地域」に選定されました!

2021.07.30 UP

地域の持つおもしろい歴史ストーリーを文化庁が審査し、認定する「日本遺産」。令和2年度までに、高岡市の2つのストーリーを含む104件が日本遺産に認定されています。本年度から新たに評価制度が導入され、各地域の「日本遺産」に関するこれまでの取組みや今後の活用計画が審査されました。審査の結果、高岡市の日本遺産ストーリー「加賀前田家ゆかりの町民文化が花咲くまち高岡―人、技、心―」は「認定継続」となり、さらには他地域のモデルとなる「重点支援地域」に選ばれました。

今年度評価の対象となったのは、平成27年度に認定された18件のストーリー。そのうち「重点支援地域」に選定されたのは4件のみ。訪日外国人を呼び込む意欲や可能性が高い日本遺産として評価されました。

この機会に、改めて、魅力あふれる高岡市の日本遺産ストーリーをご紹介します。ストーリーは全部で4つの場面から構成されています。

 

〔場面1〕150日で高岡城を築城、しかし6年で廃城へ…

今から約400年前に加賀前田家2代目当主・前田利長が、この地に高岡城を築き、高岡の町が開かれました。利長は現在の山町筋を商人のまち、そして川を挟んだ対岸の金屋町を職人のまちとして整備。高岡は着々と城下町としての歩みを進めていました。

しかし、開町からわずか5年で利長は他界、さらに一国一城令により、高岡城は廃城となってしまいました。お城がなくなっては城下町は存在意義を失ってしまいます。高岡はたちまち絶望の淵に突き落とされます。

 

〔場面2〕武士のまちから、町民のまちへの大転換

そこで登場するのが三代目当主・前田利常。利長の義理の弟にあたる人物です。浮足立つ町民に活を入れ、高岡のまちの立て直しに着手します。利常は、高岡町民の他所転出を禁じ、その上で高岡を麻布の集積地とし、さらに塩や魚の問屋を営む権利を与えるなど、高岡を城下町から商工都市への転換政策を積極的に講じていきました。

また、利常は異母弟である自分に家督を譲ってくれた利長に深く恩義を感じていました。その遺徳を偲ぶために建設されたのが、県内唯一の国宝「瑞龍寺」。その異例な規模から、利長への感謝と、まちの繁栄を願う気持ちが伝わります。

 

〔場面3〕「加賀藩の台所」として隆盛を極めた高岡

こうした政策の中、高岡町民も利常の保護と期待に応えます。鋳物職人たちは、はじめは鍋・釜などの生活用具を中心に製造していましたが、次第にその技術を磨き、花瓶、仏具など装飾性の高いものを製造しはじめます。また、商人たちは、北前船で全国各地に販路を確保し、海外貿易にも進出。高岡は「加賀藩の台所」として隆盛を極めました。

 さらにこうして得た財を、町民たちは町の繁栄へと還元します。例えば「高岡御車山祭」の御車山。7基の山車が町ごとにその美しさを競い合う中で、高岡の伝統工芸の粋を集めた装飾が施されていき、現在の豪華なものになりました。まちの発展に貢献してきた町民の心意気の象徴です。

 

〔場面4〕町民の心意気と、ものづくりの魂をこれからも

町民自身が担い手となって発展してきた高岡のまち。近代以降も常に日本海側屈指の商工都市として気を吐いてきました。最近では、鋳物業などの伝統産業は現在の暮らしに合った最先端デザインで全国から注目を集めています。また、町並みや伝統行事などにも町民の歩みが色濃く残っています。町民の心意気は、400年たった今でも現代の人々に受け継がれているのでした。 

 

めでたしめでたし。

 

 

 

いかがでしたか。普段何気なく歩いていたまち並みや目にしていた建物、さらにはお店に並んでいる美しい伝統工芸品も、400年前のご先祖様から受け継ぎ、現代の私たちの生活に溶け込んでいるものだということが分かります。

 

昨年12月に重要伝統的建造物群保存地区に選定された吉久の町並みや、3月に平成の大修理を終えた勝興寺など、今注目の的である高岡市北部地域のスポットも日本遺産の構成文化財のひとつです。「重点支援地域」に選定された魅力溢れる高岡の日本遺産。この機会に、改めて巡ってみてはいかがでしょうか。

 

▼日本遺産ストーリー全文はこちらから

https://www.city.takaoka.toyama.jp/bunsou/story.html

 

▼高岡市のもう一つの日本遺産・北前船のストーリー全文はこちらから

https://www.city.takaoka.toyama.jp/bunsou/kitamae.html

 

▼まち歩きのおともに!「たかおか山町筋金屋町まち歩きガイド」

https://www.takaoka.or.jp/news/archives/8422

 

 ▼日本遺産の継続審査結果について、詳しくはこちら

 https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/93231601.html