【美術館開館30周年記念シンポジウム『こころのインフラ』を守る 私たちができること―ふるさとの文化財を災害から救うために―】を開催します。(10/20)

2024.10.04 UP

 

 

今年の元日に発生した令和6年能登半島地震は、震源地である能登地方だけでなく、高岡市内にも甚大な被害を及ぼし、震災の爪痕は、9か月が経過した今もなお深く残っています。地震や津波、台風などの自然災害の激甚化・頻発化が進み、「首都直下型地震」や「南海トラフ巨大地震」の発生が想定されるなど、近年の日本はまさに「大災害頻発時代」に突入したと言えます。

被災直後は人命救助が第一優先となり、まちの復興では、生活基盤を支えるインフラの復旧が中心となります。国宝や重要文化財などの指定文化財は、復旧修理を遂行する仕組みが整っており、元の姿を取り戻すことが可能ですが、未指定文化財についてはその仕組みが確立されておらず、誰にも気づかれないまま、いつのまにか消えてしまうことも少なくありません。

人にとって、水や空気と同様に重要な意味を持つ「こころのインフラ」である文化財を災害から守るために私たちは何ができるのか。高岡市美術館は、国立文化財機構 文化財センターのご協力のもと、「シンポジウム『こころのインフラ』を守る 私たちができること―ふるさとの文化財を災害から救うために―」を開催します。

村上炳人《壁》1995年、高岡市美術館蔵

 

山崎立山《御車山文蒔絵屏》1955年、高岡市美術館蔵

 

文化財への防災体制を構築するためのさまざまな事業に取り組んでいる国立文化財機構文化財防災センターの取組みを紹介する講演とともに、パネルディスカッションでは、阪神淡路大震災や東日本大震災において、実際の現場で活動・経験した文化財防災の専門家たちをパネリストに迎え、課題解決について語り合います。

 

同時企画展として、高岡市美術館が所蔵する、地域の伝統工芸作品や地域の作家による絵画や彫刻などの作品約30点にスポットをあてた「『こころのインフラ』展―地域のコレクションから―」も開催します。

シンポジウムや本展を、こころのふるさと、こころのよりどころを再発見するきっかけとし、文化財の未来図を描いてみませんか。

櫻井鴻有《夏の剱》制作年不詳、高岡市美術館蔵

 

また、高岡市立博物館では、被災資料のご寄贈(文化財レスキュー)を受け付けています。もし、被災した蔵やお宅に古文書や絵図など、高岡市の歴史文化の一端を示す「歴史資料」がございましたら、ぜひご相談ください。

<問合せ先>
 高岡市立博物館
 住所:高岡市古城1-5
 TEL:0766-20-1572

 

 

◎高岡市美術館開館30周年記念
  「シンポジウム『こころのインフラ』を守る 私たちができること―ふるさとの文化財を災害から救うために―」
 日時:令和6年10月20日(日)13時30分~15時30分(13時開場)
 場所:高岡市生涯学習センター4階ホール(ウイング・ウイング高岡)
    高岡市末広町1-7
 料金:無料
 申込:次のURLから事前の申込ができます。(締切:10月19日(土))
    https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSd8MPsbZUjpOw0rYjTo-NI4IfZNnaZ6wnWZCt0Q8qf7irTcwg/viewform
    ※当日、会場での受付も可能です。(定員300名)
 内容:◯基調講演「文化財の防災と災害復興」
     講師/髙妻 洋成(国立文化財機構文化財防災センター センター長)
    ◯パネルディスカッション
     コーディネーター/
      村上 隆(高岡市美術館 館長)
     パネリスト(50音順)/
      石村 智(国立文化財機構東京文化財研究所無形文化遺産部 部長)
      奥村 弘(神戸大学理事・副学長、歴史資料ネットワーク代表委員)
      貝塚 健(千葉県立美術館 館長、全国美術館会議災害対策委員会副委員長)
      髙妻 洋成

 

◎同時企画展「『こころのインフラ』展―地域のコレクションから―」
 会期:令和6年10月12日(土)~10月27日(日)
    ※10月15日(火)、21日(月)は休館日
 開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
 場所:高岡市美術館 企画展示室1(高岡市中川1丁目1番30号)
 料金:無料

 

<問合せ先>
 高岡市美術館
 住所:高岡市中川1丁目1番30号
 TEL:0766-20-1177

 

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