Creators Meet TAKAOKA 2020 参加クリエイター募集!
400年以上続く銅器・漆器などの伝統産業から近代産業にいたるまで、日本海沿岸を代表するものづく りのまちとして発展してきた富山県高岡市。2019年から始まったのが、「ものづくりまち高岡」の魅力を県外のクリエイターに伝える「Creators Meet TAKAOKA」です。昨年は、東京でのPRイベントおよびクリエイターを招いた「高岡体験モデルツアー」を実施し、参加者から多くの好評の声をいただきました。今年は、高岡の工房とクリエイターの皆さんが協働し、共に新たな商品や作品を創り出し発信する、さらなる展開を目指すことになりました。
高岡からは意欲に満ちた8社の工房・職人等から参加の手が上がっています。彼らと一緒に新たな価値の創造に取り組むクリエイターを募集します!
高岡の魅力は、鉄、銅合金、錫、アルミ、漆、菅(すげ)など様々な素材とそれらを扱う高い技術力があり、自在にものづくりができること。そして何より、ものづくりにかける職人たちの心意気です。高岡で一緒に日本の手わざを未来につなげる取組みに挑戦してみませんか?
◉対象:クリエイター・アーティスト(デザイン・美術・建築・音楽・写真・映像・ダンス等)、エンジニア、科学者・研究者(人工知能・情報技術・ロボット・新素材等) など
※高岡の参加工房と協働で、伝統工芸に新たな価値を付加する創作活動(作品制作/商品開発/素材開発/ブランディングなど)に取り組むことができる方。
※2020年12月上旬までに、何らかの成果品(プロトタイプ、試作品可)を提出することとします。
※年齢・国籍・プロ・アマは問いません。ただし、基本言語は日本語です。
※チームや会社単位での参加も可能です。
※応募多数の場合は、事務局によって職種・専門分野・年齢等のバランスを考慮して参加者を決定させていただきます。 あらかじめご了承ください。
※事業期間中に、高岡や職人の魅力をSNS等で積極的に発信していただける方。
◉定員:4組
◉参加料:無料 *ただし、移動経費等は自己負担
◉応募方法:専用応募フォームから必要事項を記載のうえご応募ください。
◉応募締め切り:2020年9月11日(金)
◉応募特典:
①開発経費の補助:作品制作、素材開発にあたっての実費経費(材料費、試作品制作費)を補助いたします。上限30万円まで。
②広報:全国メディアへのプレスリリース配信、当サイトでの紹介などを通じたPRを行います。
◉主催:富山県高岡市
◉参加工房紹介
①企業名/②工芸種類/③企業紹介/④担当者から一言/⑤参考リンク
①株式会社能作
②銅器
③大正5年(1916)創業。創業当時は仏具、茶道具、花器を中心に、現在ではテーブルウェアやインテリア雑貨、照明器具や建築金物なども手掛ける。「伝統は守るものではなく、攻めるもの」をキーワードに革新し続けてきた能作では、昔からの技術を継承しつつも、常に新しいことや面白いことに挑戦する気持ちを大事にしている。特に錫を使った曲がる器「KAGO」シリーズは大きな反響を呼び、高岡を代表する鋳物メーカーとして全国から注目を集める。熱して溶けた金属を鋳型に流し込み、製品を成型する方法を鋳造という。能作では、生型(なまがた)鋳造法を中心に、自硬性鋳造法、ロストワックス鋳造法、シリコーン鋳造法などの鋳造法を使い分け、多品種少量生産を実現する。また、創業より培った職人の技法と現代の技術を融合させることで、企画から製造までを請け負い、高品質な製品を安定的に供給できる生産体制を構築している。
2017年には産業観光をコンセプトにした新社屋をオープン。職人目線で体感できる工場見学や体験スペースでの鋳造体験が特徴的だ。製品では錫の抗菌性などを生かし医療分野に展開、また高岡の他の職人とのコラボ企画など挑戦的なスタンスを崩さない。
主な受賞歴:「第1回三井ゴールデン匠賞」グランプリ受賞、「第5回富山県ものづくり大賞」優秀賞受賞、「第13回産業観光まちづくり大賞」経済産業大臣賞受賞
④新商品開発は常に力を入れています。
⑤https://www.nousaku.co.jp/
①株式会社竹中銅器
②銅器
③竹中銅器の特徴は、伝統技法及び金属加工に熟達した職人・技術者との幅広い連携を基に、テーブルウェアや文鎮から大型モニュメントまで、顧客のニーズに合わせたモノづくりチームをコーディネイトできることである。伝統工芸品だけでなく、世界で活躍するデザイナーや建築家・芸術家といったクリエーターの鋭い感性による斬新なモノづくりの要望に対しても、このチーム力で応え、高岡銅器の可能性を広げ続けている。銅像をはじめ、日常的に目にするものも多く、その商品は全国に展開しており、実績は非常に多い。
特にfine.(ファイン)というデザイナーズブランドでは今日の多様なライフスタイルに向き合い、そこに美しく豊かな時間を届けることを念頭に、素材とデザインにこだわり、デザイナーとの一対一でのコラボ商品の開発に努めてきた。様々な日常のシーンを心地よく演出するシリーズとして展開している。
主な受賞歴:プロダクトデザイナー澄川伸一氏とのコラボ商品「aquarium Dumbbell」が2012年レッドドット・デザイン賞を受賞、同じく澄川伸一氏デザインの「aquarium シューホーン(くつべら)#003」が2004年グッドデザイン賞を受賞
④新分野での販路開拓に向け、クリエイターとの今までにない商品開発を目指しています。
⑤http://www.takenakadouki.co.jp/index.html
①有限会社佐野政製作所
②銅器
③前身である佐野為鋳造所では、鉄やアルミなどを鋳造していたが、そこから業務を引き継ぎ、現在では主に企業のオーダーメイド品の受注製作や仕上げの加工(研磨やアッセンブリなど)、仏具の数珠掛けの製作を行っている。同時に、人気の高いオリジナル商品の自社製作にも注力。特に受注製作においては、各工程の熟練職人の手によって最高の技術が施される分業制の中で、コンセプトから企画立案・開発・生産・製品化までをワンストップで取りまとめる役割を担う。オーダー品を製作するにはいろいろなスタートの方法があるが、顧客はラフスケッチからなら50%、図面からでも70%程度のイメージで工房を訪れる。打合せでその残りを埋め、各工程のエキスパートの協力企業様とチームを組みながら120%での納品を目指す。各工程での専門的な知識や技術を持つ職人たちと仕事をすることで、自社だけでは思いつかない工夫の提案を受けることが多い。そしてそれは自社にノウハウとして蓄積し、現在は強みになっている。最近では異素材との組み合わせなど新しい取り組みも数多く進めている。
④衰退の流れにある生型鋳造で作る鉄鋳物で何かできないかと考えています。もう一度、素材や技術などを見つめなおすことで、技術、事業の継続ができると確信しています。また弊社の主力商品「御念珠掛け」という数珠をかけておくための製品は、現在、需要が徐々に減少しています。こちらも、素材や技術、デザインなどを見つめなおし新しいものが作れたらと思っています。
⑤https://www.sanomasa.net/
①高岡民芸株式会社
②菅笠
③菅笠とは竹で作った笠骨に、菅を縫い合わせた縫い笠である。通気性が良く、腐りにくい。日除け、雨除けに使用され、雪に対しても強く、昔は蓑や合羽と併用して労働や道中にも使われた。現在は基本的に農作業を中心に使用される。生まれたのは京都の禅僧から伝えられたという菅笠の技法に、もともと福岡の地に自生していた菅を用いたなど諸説ある。江戸時代に発展をとげ、九州・関東・東北地方まで販売先を広げ、現在も全国シェア90%以上をほこる。ただ菅笠製作は、農閑期の副業として行われてきた時代背景もあり、工賃が安く、後継者不足が深刻な問題になっている。
そんな中、2015年、中山煌雲氏が越中福岡の菅笠製作の後継者として立ち上がる。これまで菅笠製作は、分業制であり、菅の制作、笠骨製作、菅の縫い付けと、別の職人が行うことがほとんどであった。しかし、すべてを一貫して行うことで、品質の向上とストーリーの見える商品を作りを可能にした。商品は実用品としてだけではなく、作品としての菅笠を提案。菅笠の可能性を広げた。
主な受賞歴:第3回菅笠コンテストにて新人賞受賞 ( 作品「小雪」)、全国三大コンペティション、高岡クラフトコンペ奨励賞受賞(作品 六方)、越中福岡の菅笠製作技術保持者として認定
④「菅笠」は大変魅力のある商品であるものの、主に農作業や祭礼での使用にとどまり、現代の生活様式には取り入れられにくいため認知度が低い状況です。菅自体を、菅笠以外のものに活用し、日々の暮らしに身近に取り入れて頂けるような商品を開発し、「菅」「菅笠」の認知度向上を図りたいと考えています。
⑤https://takaokamingei.co.jp/ko-wn/
①有限会社北辰工業所
②銅器
③高岡銅器で鋳造の工程を担う工房で、銘板や看板、記念碑、定礎板、各種記念品からテーブルウェアまで幅広く対応できる。他の工房ではあまり対応しない一品物も引き受けている。(東京地方裁判所の銘板はここで鋳造した物である。)依頼内容はオーダー製作、業務用製品だけでなくオリジナル商品もあり、鋳造における技術的アドバイスもしている。銅鋳物は重いが、切削加工や部品組み立てである程度軽量化できるなど、幅広い案件をこなしてきたことによる充実したノウハウがある。
主な受賞歴:2016グッドデザイン受賞(FUKITO-SERIES(アルミ鋳物皿))
④2016年にグッドデザイン賞をとった洋食器皿は、デザイナーとのコラボ商品でした。これまで経験がなかった食器の製作でしたが、鋳物の手作り感がでるテクスチャー(鋳肌)を出すデザインや初期投資が少なく少量生産可能な砂型鋳造での開発など、当社の強みをうまく活かすことができました。結果、鋳肌のデザイン面だけでなく、軽くて錆びない、落としても割れないという機能面やリサイクル素材である再生アルミニウムを使った鋳造という環境面でも評価をいただきました。クリエイターの方ともこのような新たな挑戦を一緒にしていければと思っています。
⑤http://www.hoxsin.com/
①シマタニ昇龍工房
②鍛金
③明治42年創業のシマタニ昇龍工房。金槌で叩く鍛金という技法で真鍮から寺社に納めるおりんを製作する工房である。おりん自体の需要が減っていることもあり、手作業でおりんを作れる職人は全国に10人しか残っていないそうだが、そのうちの3人が所属する工房だ。金槌だけで形成していく技術に加え、おりん特有の心地よい音を調整していく技術は非常に希少である。アジア、欧米と日本の伝統工芸を普及するようなイベントにはこれまでも数多く招待されてきた。
近年では鍛金の技術を活かし「すずがみ」という商品開発も行った。錫100%の柔らかさを、圧延と金槌の力加減や回数によって絶妙な曲げを可能にした平皿である。またこのすずがみをさらに発展させ、ボウルに近いようなテーブルウェアや薄い錫製の折り紙を開発するなど、伝統技術を現代のライフスタイルに活かす商品開発に余念がない。
主な受賞歴:伝統工芸士、wonder500、はばたく中小企業・小規模事業者300社、中小企業「元気とやま賞」等
④昨年、Creators Meet TAKAOKA首都圏PRイベントやモデルツアーに参加させてもらいました。今まで知り合えなかった分野の方々とのお話を通し、大変刺激的で良い意見交換をすることが出来ました。マッチングによって、今まで自分達がやってきたのと全く違う、商品開発が出来そうでワクワクします。
⑤www.syouryu.com
①漆器くにもと
②漆器
③漆器くにもとでは高岡の伝統工芸品、及びその技術を活かしながら現代のライフスタイルに合致した商品を中心に販売を行っている。産地の問屋というポジションから、商品開発に至るマーケティングや分業制を敷く高岡の工房間の間をつなぐなど多岐に渡る。どの工房がどういった技術に優れているなど、高岡の多くの工房を把握していることから商品開発時の窓口になることも多い。案件毎にどの工房と一緒にやっていくのか、その選択は分業制を敷く高岡において特に重要であり、これまでの実績や工房との関係性などを考慮すれば、高岡において欠かせないポジションを担っている。
また多くの地域の活性化に絡むようなプロジェクトに参画するなどものづくりに加え、まちづくりの面でも高岡を盛り上げている。現在はアウトドアブランドの企画開発や、後継者不足に悩む全国の産地をつなぎ、足りない技術を補い合ってものづくりを行うシステムの構築を目指すなど、幅広い展開をしている。
主な受賞歴:2016年工芸都市高岡クラフトコンペグランプリ
④「モノ」と同時に、「作り方」「売り方」が持続的に機能するカタチを新たな視点から産み出したいと考えています。既成概念にとらわれて新陳代謝していない、産地の非常識な常識を世界のビジネスにも通用するように一新出来たらと思っています。
⑤http://www.kunimoto-japan.com
①株式会社柴田漆器店
②漆器
③創業者、柴田治三郎が1925年に彫刻塗工房として開業して以来、漆器づくりに携わってきた工房。現在は自社工房を軸に木地師・青貝師・塗師・蒔絵師と連携し茶道具や酒器、和装小物などの漆器製品の企画・製作を行っている。関わる職人は高岡で培われた精巧で繊細な技術を受け継ぐ、熟練の精鋭たち。扱う商品も日常的に使える小物から、螺鈿や蒔絵の高い技術を施した数十万円もする茶道具や小箱にまで至る。
今後は高岡の伝統技法の1つである螺鈿(らでん)、青貝塗りを中心に展開していく。青貝塗とは「鮑(あわび)」「夜光貝」「蝶貝」「孔雀貝」などを薄く削った材料を使い、絵柄を表現する技法である。貝を細工していくことを総称して螺鈿といい、一般的には約0.3ミリ厚の貝を使うが、高岡漆器では0.1ミリ厚の貝も使い細工する。この特色を生かした製品づくり、また多様な絵柄が求められる酒器揃えなど、職人の技が生きるような商品企画、開発が期待できる。
主な受賞歴:2018 高岡漆器新作展示会 富山県知事賞(グランプリ)、TAKUMI NEXT 2020
④販路開拓、別角度からのデザインなど、これまでになかったものづくりをしたいと考えています。また商品単体よりもテーブルコーディネイトで挑戦していきたいと思っています。
⑤www.shibata-sikki.com
お申し込みはこちら
問合せ先(事務局):一般社団法人富山県西部観光社 水と匠
担当:林口・山崎
〒933-0397 富山県高岡市内島3550番地
tel.0766-95-5170 fax.0766-95-5171 E-mail. info@mizutotakumi.jp
https://mizutotakumi.jp/
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