それぞれが得意なことを持ち寄って。

   高岡から発信する、

       みんなで歌って遊べるラップ。

上:(左から)ヒヒさん、ハラグチセキさん、やじまたくまさん。下:「ライバルはご先祖様 feat.ayako」(文化創造都市高岡PR動画)撮影・収録の様子。

左:これまで、MV(Music Video)のほとんどを高岡市内で撮影。右:「バースデイスタッフ」MV(https://youtu.be/eB5H0uxSv3E)より。

高岡を拠点に活躍するラップバンド、ザ・おめでたズ。YouTubeを中心に楽曲を発表しながら、「日本を祝う」をコンセプトに、明るく楽しいラップを展開しています。この春、「高岡の前途を祝す」をテーマに、当ウェブサイト「文化想像都市高岡」にも楽曲「ライバルはご先祖様 feat.ayako」を提供してくれました。

今回は、グループ発起人のヒヒさん、やじまたくまさん、ハラグチセキさんに、普段の活動や「ライバルはご先祖様 feat. ayako」の制作秘話などのお話を伺いました。

 

本業の傍らで楽しみながら

もともと富山大学芸術文化学部で出会ったメンバー。現在は全員が大学を卒業し、県外に行ってしまったメンバーもいますが、それぞれが本業を別で持ちながら、定期的にコミュニケーションをとって活動を続けています。色んな話をしながらアイディアを出し合う、月2〜3回のスカイプ会議が、和気あいあいと話せる楽しい時間でもあるそうです。

メンバーたちは、ヒヒさんがデザイン担当、やじまたくまさんが作曲/編曲担当、ハラグチセキさんがグッズ・衣装担当といったように、それぞれが自分の得意分野を「担当」として持っています。全員が芸術文化学部出身だから、「ものをつくる」ことが大好き。それが、チームワークのよさにもつながっているようです。

いくら好きでも、本業と並行してチームで創作活動を続けていくのは、そう簡単なことではありません。でも、「それぞれの大変さはあると思いますけど、楽しさを忘れずにやってます。仕事と違って、やりたいことができる。それが各々のモチベーションにもなるし、楽しいので、続いているのかなと思います」(やじまたくまさん)と事も無げに話します。

 

高岡で暮らしたからこそ作れる曲に

ザ・おめでたズは、基本的に高岡をベースに楽曲を制作していますが、メンバーの出会いの場でもある高岡は、やはり特別。今回の「ライバルはご先祖様 feat. ayako」でも、「高岡らしさ」はとても大切にしたポイントです。「高岡にいる人が言えることをちゃんと曲のなかで言いたい」と考えながら、全体を組み立てていきました。

「ラップだから言えることって結構あるんだなって思います。メロディに乗せて歌う歌と違って、ラップって、話し言葉だったり、口癖だったり、細かいニュアンスが出せるから」(ヒヒさん)。

「曲の最後の鐘の音も、実は高岡大仏の下にある鐘の音なんです。どんな鐘の音を使っても、誰も分からないのかもしれませんが、ここは実はこうなっているんだ、というリアリティを消したくなくて」(やじまたくまさん)。

ほかにも、“ご先祖様との対決”をイメージした軽快な曲調や、サビに流れる爽やかな女性ボーカルも聴きどころ。特別出演のayakoさんは現役の大学生で、出演者のなかで最年少。以前の楽曲「おひらきモーメント」でもコラボしたことがあるそうです。

「いつも、“みんなで歌って遊べるラップ”を作れるように考えながら制作しているんですけど、面白い要素は今回もたくさん盛込めたかな、と思っています」(ヒヒさん)。

 

苦労した「立ち位置」との戦い

一方、なにより苦労したのはスタジオでの収録。20数テイクも撮影を繰り返し、開始から終了までに約6時間も費やしたといいます。今回とったのは、プロジェクタでイラストを投影し、その動いていくイラストを避けながら一発撮りでラップをするというスタイル。しかも、歌っている人はどこに絵があるのか分からないという、困難な状況でした。

「僕が一番ミスってしまって。あがり症だし、体を動かすのが苦手なんですよ」と話すのは、ハラグチセキさん。それでも現場のムードが悪くなることはなく、みんなで励まし合い、現場で様々なアイディアを出し合いながら、ブラッシュアップしていきました。

「口は歌わなきゃいけない、振りもしなきゃいけない、しかも絵に当たっちゃったら即NGっていうので、体に覚えさせてよけていく。途中1回OKがでたんですけど、そこからもっと良くならないか、2時間粘りましたね。すごく気合が入っていました」(ヒヒさん)。

たとえば、曲の最後で利長さんを胴上げしている場面も、苦労の賜物。映像が見えないなかで、いかに自然な胴上げに見せるか。手の形や立ち位置、上下するリズム…など、試行錯誤を何度も繰り返して完成したのだそうです。

 

柔らかくて聴きやすいラップを

今回の楽曲も、これまでの楽曲も、それぞれのパートは自分で歌詞や振りつけを考えているそうですが、メンバーはほぼ全員が軽音部出身。でも、ヒヒさんとシタバさん以外は、バンドを作るまでラップを聴いたことはなかったのだとか。だからこそ、ゆるやかに楽しみながらできるんだ、とメンバーたちは笑い合います。

「ザ・おめでたズは、みんながよくやってるラップと違って、落語だったり、俳句だったり、もっと柔らかくて聴きやすい、笑っちゃうようなイメージで歌詞をつくりたいよね、とメンバーの間で話しています」(ヒヒさん)。

「ラップって、一般的にワルの音楽みたいなイメージ、ありません?でも僕らはちょっと違って。ラップを聴いたことない人でも聴けるようなキャッチーさがあったり、ゆるさがあったり。そういうのは大切にしながらやってますね」(やじまたくまさん)。

 

高岡を拠点に、これからも

これまで、ライブやCD発売などは行っていなかったザ・おめでたズですが、近い将来にはそういった展開もと、夢は膨らんでいます。「今、バンドのグッズや服を僕のほうで考えていて、今後CDを発売するときも、おまけでグッズが付いているといいよね、という話もしています」(ハラグチセキさん)。

とにかく活動が“楽しい”ということが1人1人から伝わる、ザ・おめでたズ。「『ザ・おめでたズ』っていうフィルターで自分を宣伝していくような場所」とやじまたくまさんが表現するように、得意分野を持ち寄って「担当」を持っているのも、それぞれが“できること”というよりも、“やりたいこと”をこのバンドを通して実現しようとしているから。

「だから、続けられるんだと思います。全祝日と全記念日の曲をコンプリートするまで、僕らの旅は終わらないんです」(ヒヒさん)。

一方で、活動が今後広がっても、高岡で出会ったという場所の意味を大切にし続け、地元密着で活動していきたいとメンバーたちは口を揃えます。そんな高岡が大好きな若者たちが作った「ライバルはご先祖様 feat.ayako」。ぜひ、映像とあわせて視聴してみてください。

 

>>「ライバルはご先祖様 feat.ayako」はこちらから

>>「ライバルはご先祖様 feat.ayako」メイキング映像

ラップバンド

ザ・おめでたズ/Tha Omedetaz  

【Profile】

2014年11月、富山大学芸術文化学部大学に在学中、大学の同級生であるヒヒ、やじまたくま、ひぐちきょうたろう、ハラグチセキの4人が友達の誕生日をラップで祝うために結成。その後、TOMOROとシタバが加わる。シタバ(高岡市出身)、ヒヒ(黒部市出身)以外は、それぞれ、長野、岐阜、兵庫、福島と県外出身で、現在県内在住は4名だが、高岡を拠点として活動を続けている。

2016年には、イオン・TOPVALUの肌着「PEACE FIT」のプロモーション動画に楽曲を提供。「日本を祝うラップバンド」をコンセプトに、誕生日シリーズのほか、日本の祝日シリーズ、記念日シリーズなどの楽曲を、楽しくゆるやかに制作中。